結論:設備投資は「儲かってから」ではなく「続くと分かってから」
小規模米農家が撤退する原因の多くは、
収量でも努力不足でもなく、設備投資の順番ミスです。
特に1年目〜3年目で、
- 気合
- 将来への期待
- 周囲との比較
この3つが重なると、
**「その規模では一生回収できない設備」**を平気で買ってしまいます。
前提:設備は“あると楽”だが“なくても作れる”
米作りは意外と、
- 委託
- 共同利用
- 借りる
で成立します。
にもかかわらず初心者ほど
「全部自分で揃えないと農家じゃない」
という思い込みにハマります。
ここが一番危ない。
やってはいけない設備投資ランキング
| 順位 | 設備 | 危険度 |
|---|---|---|
| 1位 | 乾燥機・調製設備 | ★★★★★ |
| 2位 | トラクター購入 | ★★★★☆ |
| 3位 | 田植機・コンバイン | ★★★★☆ |
| 4位 | 倉庫・作業場新設 | ★★★☆☆ |
| 5位 | 細かい専用機械 | ★★☆☆☆ |
1位:乾燥機・調製設備(最凶)
これは小規模農家最大の地雷です。
- 数百万円〜
- メンテナンス必須
- 稼働は年1回
なぜ即詰むのか
- 小規模だと稼働日数が少なすぎる
- 乾燥調製は委託で十分
- 回収前に心が折れる
「将来拡大するから」は
撤退した人が全員言っていた言葉です。
👉 小規模の正解は
JA・ライスセンター委託一択。
2位:トラクターを最初から買う
トラクターは農家の象徴ですが、
小規模ではコスパ最悪クラスです。
よくある失敗パターン
- 見栄でサイズを上げる
- 中古でも高い
- 使用回数が年数回
結果、
時給が一気に下がります。
借りる・共同利用で
十分すぎるほど回ります。
3位:田植機・コンバインを揃える
この2つはセットで地雷になりやすい。
- 使う期間が短い
- 保管場所が必要
- 故障すると詰む
特に副業・会社員農家だと、
使うタイミングが合わない問題も出ます。
1反〜数反規模なら
委託した方が圧倒的に楽で安いです。
4位:立派な倉庫・作業場を建てる
これも「長くやる前提」の罠。
- 固定費が増える
- 維持費が地味に重い
- 農閑期はほぼ空
最初は、
- 仮設
- 既存建物
- 借り物
で十分です。
不便=失敗ではありません。
5位:細かい専用機械を次々買う
- 専用草刈機
- 専用管理機
- 専用アタッチメント
1つ1つは安く見えますが、
積み重なると確実に利益を削ります。
「手作業でいいか?」
を毎回考えるクセが重要です。
なぜ初心者ほど設備を買いたくなるのか
理由はシンプルです。
- 不安
- 自信のなさ
- 形から入りたい気持ち
設備は
安心感を買っているだけ
というケースが多い。
でもその安心感、
通帳は一切守ってくれません。
小規模米農家の正しい設備投資順
続いている人の順番はこうです。
- まず委託・借りる
- 続けられると分かる
- 規模と利益を把握
- 本当に必要なものだけ買う
「必要になったら買う」ではなく
「なくて困ったら買う」
これが正解です。
まとめ:設備投資は撤退スイッチになりやすい
- 小規模で設備は基本オーバースペック
- 一番危険なのは乾燥機・調製設備
- 続けられると分かってからでも遅くない
米農家で一番多い後悔は、
「稲作そのもの」ではなく
買わなくてよかった設備です。
設備は、
夢を叶える道具にも、
撤退を早める重りにもなります。

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