結論
米農家を10年続けると「楽になる人」と「限界を感じる人」にはっきり分かれる。
その差は技術よりも、早い段階で“やり方を固定できたか”どうか。
10年後も続いている人は、
- 規模を無理に広げない
- 作業を減らす方向に最適化している
- 米づくりを「生活の一部」として割り切っている
逆に辞める人は、
- ずっと1年目の延長線で頑張り続ける
- 「もっと良くしよう」と作業を増やし続ける
- 利益より理想を優先して疲弊する
この差が、5年目あたりから決定的になります。
前提
この記事は、
- 小規模(2〜10反程度)
- 家族経営 or ほぼ1人
- 主にJA出荷(直販は少量)
という現実的な米農家像を前提にしています。
大規模・法人化モデルとは別物として読んでください。
米農家10年の変化を整理
| 年数 | 見えてくる景色 | メンタル・考え方 |
|---|---|---|
| 1年目 | とにかく必死 | 失敗が怖い |
| 3年目 | 作業が読める | 少し余裕が出る |
| 5年目 | 限界を感じ始める | 続けるか迷う |
| 7年目 | 取捨選択が進む | 割り切れる |
| 10年目 | 生活に溶け込む | 辞めない覚悟 |
1年目〜3年目:とにかく「慣れる」期間
最初の数年は、正直言って余裕はありません。
- 天気に振り回される
- 作業が読めない
- 収入も不安定
ただ、この時期は
「できないのが当たり前」 です。
ここで重要なのは、
「全部完璧にやろう」としないこと。
10年続く人は、1年目からすでに
70点主義で動いています。
5年目前後:最大の分岐点
多くの人が辞めるのが、このタイミングです。
理由はシンプルで、
- 作業には慣れた
- でも収入は劇的に増えない
- 年齢とともに体がきつくなる
ここで
「もっと反数を増やそう」
「もっと良い米を作ろう」
と努力の方向を間違えると、一気に消耗します。
続く人は逆で、
- 作業を減らす
- 手を抜けるところを探す
- 利益が変わらないなら楽な方を選ぶ
という思考に切り替えています。
7年目〜10年目:続く人の景色
10年続いている米農家は、驚くほど淡々としています。
- 苗づくりも田植えも「作業」
- 天候トラブルにも一喜一憂しない
- 米で大儲けしようとは思っていない
でもその代わり、
- 生活は安定
- 余計なストレスがない
- 「今年もやるか」という感覚
になっています。
これは成功というより、
農業を人生に馴染ませた状態です。
10年続く人が共通してやっていること
- 最初から「限界」を想定している
- 頑張らないやり方を探し続けている
- 米づくりに期待しすぎない
- 辞める選択肢を常に持っている
逆に、
「米農家で成功したい」
「農業で人生変えたい」
という人ほど、途中で燃え尽きがちです。
まとめ
米農家を10年続けた未来は、
キラキラした成功でも、絶望でもありません。
・派手さはない
・儲かりすぎない
・でも辞める理由もない
この状態を
「悪くない」と思えるかどうか。
それが、10年後も田んぼに立っているかどうかの分かれ目です。


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