米づくりを始めると、意外と悩むのが
「お金が出ていくタイミング」と「入るタイミング」がズレる問題」
→ =キャッシュフロー(資金繰り)
です。
農業は“黒字なのにお金がない”状態が起こりやすく、
特に小さな農家ほど 資金の流れを理解しているかどうか が、
経営の安定に直結します。
この記事では、初心者でも分かるように
一年間のお金の動き・気をつけるポイント・対策 を、できるだけシンプルにまとめました。
◆1年間のキャッシュフロー
まずは「いつ出費が多くて、いつ収入が入るのか」を一覧にしておきます。
●キャッシュフロー年間表(米農家の例)
| 月 | 主な動き | お金の動き |
|---|---|---|
| 1月〜2月 | 何もない時期・準備 | 出費ほぼゼロ |
| 3月 | 肥料購入・苗の準備 | 出費が大きい |
| 4月 | 代かき・田植え | レンタル費・燃料費など 出費 |
| 5月〜7月 | 除草・防除 | 農薬代・燃料代 出費 |
| 8月〜9月 | 収穫・乾燥 | 乾燥・調製費 大きい出費 |
| 10月〜11月 | JA・直販で売上発生 | 収入が入る |
| 12月 | ほぼ何もない | 出費少 |
▶ 出費のピークは4〜9月/収入は10〜11月に集中
→ この“タイムラグ”が資金繰りを難しくします。
◆キャッシュフローが厳しくなりやすいポイント
① 春に経費が一気に必要になる
苗代・肥料代だけで 1反あたり2万円前後 は必要。
小さな農家でも一気に数万円〜十数万円の出費。
② 収穫後に乾燥・調製費がかかる
乾燥機利用は 1反で約25,000円。
収入が入る前の大きな出費です。
③ 売上入金のタイミングが遅い
JA出荷なら10〜11月以降に入金。
直販なら発送後入金。
収入まで数ヶ月のタイムラグがあります。
◆小さな農家が知っておくべき“キャッシュフロー3原則”
①「いつ出る?いつ入る?」を月ごとに把握する
とにかく 年間の“お金の動き”を見える化 すること。
反数が増えたら、出費も比例して大きくなります。
② 固定費を増やしすぎない(特に機械)
トラクター・田植え機を買うと
毎年の支払いが固定で重くなる ため、資金繰りが苦しくなります。
※②の記事の内容ともリンクします。
③ 収入の柱を“複数”持つ
- JA出荷(秋に入金)
- 直販(通年入金)
- SNS経由の定期購入(毎月入金)
など、入金タイミングを分散させるのが鍵。
特に米は秋に入金が集中するため、
直販で月数件でも継続購入があると資金繰りが一気に安定します。
◆小さな農家のための「キャッシュフロー管理のコツ」
●① 事業用口座を分ける
家計と分けるだけで、無駄が一気に減ります。
●② 1反あたりの“必要資金”を把握する
このブログでも一貫して書いている通り、
米農家は反あたりで考えるのが基本。
例:
1反の変動費=約3.5〜4万円(苗・肥料・農薬)
乾燥調製=約2.5万円
→ 合計 6〜7万円 は出費が必要。
●③ 秋の売上を“翌年の資金”としてキープする
農業は前払いが多いので、
秋に全部使ってしまうと翌春が苦しくなります。
●④ SNS直販で小さな「毎月収入」を作る
これは小さな農家の強力な味方。
- 月に10人のリピーター
- 1人5kg/月=約3,000円
→ 毎月3万円の固定収入が完成
キャッシュフローの安定感が劇的に変わります。
◆まとめ:小さな農家こそキャッシュフロー管理が最大の“武器”
農業は売上の波が大きく、
特に小規模だと“収入のない月”が当たり前にあります。
だからこそ
- いつ出る?
- いつ入る?
- 足りない時期はどう補う?
これを把握するだけで、経営の不安が一気に減ります。
あなたが今から米づくりを始めるタイミングで
このキャッシュフローの感覚を身につけるのは、
大きな強みになります。





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