来年から初めて米づくりに挑戦する僕が、もし作付面積を2反、3反、5反、10反…と増やしていったら、
利益は実際どれくらい変わるのか?
初心者目線でわかりやすく整理してみました。
米農家を始めたばかりの時って、「何反あれば生活できるの?」「どこまで増やすと効率が上がるの?」など、規模感のイメージがなかなかつかみにくいと思います。僕自身、最初に1反あたりの利益を知った時に、「じゃあ5反にしたら?10反にしたら?」と気になったので、そのまま記事にまとめてみました。
◆ 前提条件(これまでの記事と同じ基準)
計算の条件は以下で統一しています。

- 場所:福岡県朝倉市
- 収量:1反あたり17俵(1俵=30kg)
- 販売単価:1俵15,000円(直販とJAの平均イメージ)
- 売上:1反255,000円
- 経費:1反あたり75,000〜85,000円
- 利益:1反あたり170,000〜180,000円
この前提をベースに、作付面積ごとの利益を試算します。
◆ 規模別:売上・経費・利益の比較表
下記の表は、初心者がまずイメージしやすい 2反・3反・5反・10反・15反(1.5町) までを比較したものです。
【規模別利益シミュレーション】
| 規模 | 売上(255,000円×反数) | 経費(75,000〜85,000円×反数) | 利益目安 |
|---|---|---|---|
| 1反 | 255,000円 | 75,000〜85,000円 | 170,000〜180,000円 |
| 2反 | 510,000円 | 150,000〜170,000円 | 340,000〜360,000円 |
| 3反 | 765,000円 | 225,000〜255,000円 | 510,000〜540,000円 |
| 5反 | 1,275,000円 | 375,000〜425,000円 | 850,000〜900,000円 |
| 10反(1町) | 2,550,000円 | 750,000〜850,000円 | 1,700,000〜1,800,000円 |
| 15反(1.5町) | 3,825,000円 | 1,125,000〜1,275,000円 | 2,550,000〜2,700,000円 |
◆ 規模を増やすと“利益の伸び”はどうなる?
利益の伸び方を見ると、まず気づくことがあります。
① 1反あたりの利益は、規模が増えてもほぼ変わらない
米作りは「規模を増やすと単価が上がる」というビジネスではありません。
JAに出しても単価は基本固定、直販しても価格は反数で変わりません。
つまり、
1反あたりの利益17〜18万円が積み上がるだけ。
2反ならその倍、5反なら5倍、10反なら10倍というイメージです。
良く言えば「計算しやすい」。
悪く言えば「規模拡大しないと利益が伸びない」。
② 5反くらいから“機械作業がラクになるライン”に入る
2反・3反だと、機械はほぼ「借りる」「共同で使う」前提の農家さんが多く、
機械費はそこまで下がりません。
しかし、
5反〜10反に入ると、自分で機械を持つメリットが出始めます。
- トラクターを中古で購入しても、反あたりの償却コストが下がる
- 乾燥機や調製設備は地域の共同施設で十分
- 機械移動の効率が良くなる
特に5反あたりから、
「作業効率のよさ」を実感できると言われます。
③ 10反(1町)を超えると“専業ラインの手前”
生活費を月30万円ほど確保したい人の場合、
必要な年間利益は 360万円。
上の表を見ると、
- 10反 → 利益170〜180万円 → 半分弱
- 15反 → 利益255〜270万円 → 生活費にはギリ届かない
- 20反(2町) → 利益340〜360万円 → 生活できるライン
米農家として専業で暮らすには、
最低2町(20反)程度は欲しい
というのがリアルなラインです。
ただし、あなたのように「直販も組み合わせて利益を伸ばす」方針の場合、
少ない反数でも売上を伸ばすことは可能です(後述)。
◆ 初心者が最初に目指す“ちょうどいい規模”は?
僕が地域の農家さんに聞いた限りでは、
新規で始める人が最初に目指す規模はだいたい以下。
🔰 ・スタート:2〜3反(まずは慣れる)
- 無理なく1年の流れを体験できる
- 失敗しても損失が小さい
- 地域の農家さんから手伝ってもらいやすい
🔰 ・2〜3年目:5反前後
- 面積が増えるほど上達が早い
- 軽トラ・トラクターなどの投資が無駄にならない
- 直販用のお米を確保しやすい
🔰 ・本気でやるなら:10反(1町)を目指すライン
- 家族経営のミニマムモデル
- 直販比率を上げれば200万円以上の利益も目指せる
- 販売先をしっかり作れば安定感が出る
◆ 直販を組み合わせると、規模の常識が変わる
最後に大事なポイントです。
もし
JA出荷:直販=半分ずつ
にするだけで、利益は一気に変わります。
理由は単純で、
- 直販 → 1俵15,000円以上で売れる
- JA → 地域相場に左右される
特に福岡県朝倉市のように良質米が多い地域なら、
直販の単価が上がる可能性は高い。
つまり…
直販を育てれば、10反以下でも “生活に近い収益” を作れる。
これが小さな農家の強みだと感じています。
◆ まとめ
今回のテーマを簡単にまとめると、
- 米農家は「1反あたり17〜18万円の利益」が基本
- 利益は規模に比例して増える(単価はほぼ変わらない)
- 5反から作業効率が上がり、10反から専業ラインに近づく
- 本気で生活するなら20反(2町)が目安
- ただし直販を育てれば、少ない反数でも大きく稼げる
初心者の僕自身、この記事を書きながら、
「焦らず、自分のペースで反数を増やしていけばいいんだ」と実感しました。




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