結論|米農家は「儲かる・儲からない」より先に知るべき現実がある
米農家を始める前に一番知っておきたかったのは、
数字よりも「気力・時間・割り切り」が結果を左右するという事実。
利益計算や時給換算はもちろん大事だが、
それ以前にこの現実を知らないと、
「思ってたのと違う…」となりやすい。
前提|米農家は数字だけ見れば判断を誤りやすい
これまでの記事で、
- 1反あたりの利益
- 時給換算
- 副業として成り立つか
- 小規模農家の戦略
を整理してきた。
ただし、
**数字は「続けられた人の結果」**であって、
そこに至るまでのしんどさは見えにくい。
米農家を始める前に知っておきたかったリアル一覧
| 項目 | 事前のイメージ | 現実 |
|---|---|---|
| 作業 | 体力勝負 | 判断力勝負 |
| 忙しさ | ずっと大変 | 波が極端 |
| 天候 | 多少の影響 | ほぼ支配される |
| 人間関係 | 一人で完結 | 地域依存が強い |
| メンタル | 慣れれば平気 | 地味に削られる |
作業は「体力」より「判断」で疲れる
米づくりは重労働と思われがちだが、
実際に疲れるのは体よりも頭。
- 今日は入れる?入れない?
- 今やる?明日に回す?
- これ以上やる意味ある?
正解が分からない判断を、毎年・毎作業で迫られる。
これが積み重なると、
体は元気でも、やる気が削られていく。
忙しさは一定ではなく「地獄が集中する」
米農家の忙しさは、
「ずっと忙しい」ではない。
- 田植え前後
- 草・水管理が重なる時期
- 稲刈り前後
この時期は、
他の予定を入れた自分を恨むレベルになる。
逆に、暇な時期は驚くほど暇。
この落差を知らないと、生活リズムが崩れる。
天候は想像以上にメンタルにくる
天気はどうしようもない。
分かってはいても、
- 雨で作業が全部ズレる
- 晴れが続きすぎて水管理が地獄
- 台風で一気に不安になる
「努力でどうにもならない要素」が常につきまとう。
これが地味にメンタルを削る。
地域との関係は無視できない
米づくりは、一人で完結しない。
- 水の管理
- 作業の順番
- 共同作業
- 暗黙のルール
ここを軽く見ると、
数字以前に詰む。
逆に言えば、
地域と上手くやれれば、作業も精神的にもかなり楽になる。
一番きついのは「全部自分の責任」なこと
会社員との決定的な違いはこれ。
- 失敗しても誰もフォローしない
- 判断ミスは全部自分
- 収量が落ちても言い訳できない
この
逃げ場のなさが、
思っている以上に重い。
それでも米づくりを続けたいと思える理由
ここまで読むと、
「じゃあやめといた方がいいのでは?」
と思うかもしれない。
それでも続けたいと思える理由は確かにある。
- 自分の判断がそのまま結果になる
- 無駄な仕事がほとんどない
- 数字と感覚が一致してくる瞬間
- 収穫後の安心感
この感覚は、他の仕事ではなかなか得られない。
向いている人・向いていない人
あくまで傾向だが、
向いている人
- 割り切りができる
- 完璧を求めない
- 判断を楽しめる
- 一人作業が苦にならない
向いていない人
- 正解が欲しい
- 他人のせいにしたくなる
- 予定通り進まないとイライラする
まとめ|知っていれば「後悔」にはなりにくい
米農家は、
儲かる・儲からない以前に、
合う・合わないがはっきり分かれる。
- 判断の連続
- 天候への無力感
- 地域との関係
- 逃げ場のなさ
これを知った上で始めるなら、
たとえ利益が小さくても、
「思ってたのと違う」とはなりにくい。
知らずに始めるのが一番しんどい。


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