結論
小規模米農家こそSNSはやる価値がある。
ただし「バズ狙い」ではなく「信用の積み上げ」として使うなら、です。
SNSは魔法ではありません。
ですが、小規模農家が価格決定権を持つための土台にはなります。
前提:小規模農家が抱える最大の弱点
これまでの記事でも触れてきましたが、小規模米農家の弱点は明確です。
- 生産量が少ない
- 単価が上げにくい
- 価格交渉力が弱い
JA出荷だけでは価格は市場任せになります。
つまり、
「あなたから買いたい」という理由を作れないと利益は伸びない。
ここで初めてSNSの意味が出てきます。
SNSをやった場合の効果整理
| 項目 | やらない場合 | やった場合 |
|---|---|---|
| 認知 | 地域限定 | 全国に届く可能性 |
| 信用 | 実物を見るまで分からない | 日々の発信で蓄積 |
| 価格決定権 | 市場依存 | 直販なら自分で設定可 |
| 売上安定 | 収穫期依存 | 通年の関係構築可能 |
| 労力 | 少ない | 発信時間が必要 |
ポイントは、
売上が即伸びるわけではないということです。
SNSは「収穫機」ではなく「種まき」です。
なぜ小規模農家と相性がいいのか
大規模農家は数量で勝負できます。
しかし小規模農家は「物語」で勝つしかありません。
- なぜ米農家を始めたのか
- どんな想いで作っているのか
- どんな地域で育てているのか
こういった情報は、JAの袋には書いていません。
たとえば
Instagram
YouTube
X
これらは「農業の裏側」を伝える場所になります。
実際、農作業の様子や失敗談は一定の需要があります。
重要なのはフォロワー数ではなく、
“応援してくれる100人”を作れるかどうか。
ただし向いていない人もいる
SNSは万能ではありません。
向いていない人の特徴:
- 継続が苦手
- 批判に弱い
- 数字に一喜一憂する
- 売る気がないのに発信する
SNSは「営業ツール」です。
趣味ではありません。
売上につなげる設計がないと、ただ疲れます。
現実的な始め方
いきなり毎日投稿は不要です。
まずは:
- 作業風景を週1回投稿
- 栽培のこだわりを言語化
- プロフィールに「将来直販予定」と明記
これだけで十分です。
1年続ければ、
収穫期に「買いたいです」と言われる可能性が出ます。
SNSで失敗するパターン
- バズ狙いで方向性迷子
- 他人と比較して辞める
- 投稿が宣伝ばかり
SNSはテレビではありません。
共感の積み上げ装置です。
売上は「信頼の総量」に比例します。
まとめ
小規模米農家にとってSNSは、
- 必須ではない
- だが、武器になる
- 価格決定権を持ちたいならほぼ必須
と私は考えます。
量で勝てないなら、
関係性で勝つしかない。
SNSは派手な戦略ではありません。
ですが、静かに効く投資です。
今年から米づくりを始める立場として、
私は少なくとも“記録”として発信は続けるつもりです。
それが、未来の直販への種になるからです。

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