結論:補助金なしでも「やっていける」が、楽ではない
結論から言うと、米農家は補助金がなくてもやっていけます。
ただしそれは、「最低限の黒字を出す」ことが目的の場合です。
いきなり生活を全部米だけで支える、安定した高収入を得る、という意味ではありません。
小規模・副業・1年目という条件であれば、
「補助金がなくても赤字にならずに続ける」ことは現実的です。
逆に言えば、
- 補助金がある前提でしか成り立たない経営
- 補助金がないと即アウトな規模感
こうした形を最初から目指すと、かなり苦しくなります。
前提:補助金=毎年もらえるお金ではない
まず大前提として、初心者がよく誤解しがちなのが
**「農業=毎年たくさん補助金がもらえる」**というイメージです。
実際は違います。
- 補助金は条件付き
- 申請・報告・書類が多い
- 必ず採択されるわけではない
- 毎年同じ内容が使えるとは限らない
特に小規模な米農家の場合、
「補助金ありき」で経営を組むのはかなりリスクがあります。
補助金なし想定の収支イメージ(1反あたり)
ここでは、これまでブログで使ってきた前提をもとに
補助金ゼロ想定のシンプルな数字を整理します。
| 項目 | 金額(目安) |
|---|---|
| 売上 | 約255,000円 |
| 経費合計 | 約75,000〜85,000円 |
| 利益 | 約170,000〜180,000円 |
この数字には
- 補助金
- 大規模向けの支援
- 特別な優遇
は一切含まれていません。
それでも、1反あたりで見ると黒字は十分可能です。
なぜ「補助金なしでも成り立つ」のか?
理由はシンプルで、米作りは固定費が読める農業だからです。
① 経費がある程度予測できる
苗・肥料・農薬・乾燥調製費など、
大きくブレる項目が少ないのが米作りの特徴です。
② 作業が集中型で時間管理しやすい
繁忙期と閑散期がはっきりしており、
副業・兼業との相性が比較的良いです。
③ いきなり規模拡大しなくていい
最初から機械をフルセットで揃えなくても、
委託や中古、共同利用でスタートできます。
このため、
「補助金がない=即赤字」になりにくい構造になっています。
それでも補助金があった方が楽なのは事実
ここで誤解してほしくないのは、
補助金を否定しているわけではないという点です。
補助金があると、確実に楽になります。
- 初期投資のハードルが下がる
- キャッシュフローが安定しやすい
- 精神的な余裕が生まれる
特に
- 機械更新
- 施設整備
- 規模拡大
を考えたタイミングでは、補助金は強力な武器になります。
ただし、
**「補助金がないと成り立たない設計」**にしてしまうと、
制度変更・不採択・終了時に一気に詰みます。
補助金に頼らない米農家が意識すべき3つのこと
① 最初は小さく始める
反数を欲張らず、
「自分の体力・時間・資金で回る規模」から始めるのが重要です。
② 利益率を見る
売上よりも
「1反あたりでいくら残るか」
を常に意識する方が、長く続きます。
③ 補助金は「ボーナス」扱い
もらえたらラッキー。
なくても回る。
この感覚が一番安全です。
補助金に期待しすぎると危ない理由
補助金は、
- 国の方針
- 予算
- 時代背景
で簡単に変わります。
「去年はあったから今年もある」
「周りがもらっているから自分ももらえる」
この考え方はかなり危険です。
特に1年目・小規模農家ほど、
補助金に振り回されない設計が重要になります。
まとめ:補助金は手段であって、前提ではない
- 米農家は補助金なしでもやっていける
- ただし「楽に儲かる」わけではない
- 小規模・1年目ほど補助金依存は危険
- まずは補助金ゼロで黒字を出す設計を
- 補助金は後から使う「加速装置」
これから米作りを始めるなら、
「補助金がなくても回るか?」
を一度、数字で考えてみることを強くおすすめします。



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