◆ 農業にPDCAを取り入れるメリット
農業は天候や気候、地域条件など、変動要素が多くあります。特に小規模農家では、限られた資金・人手・時間で収益を安定させる必要があります。
そこで役立つのが PDCAサイクル です。
PDCAとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善) のサイクルで、毎年少しずつ改善を積み重ねることで、収量・品質・利益の向上につながります。
◆ PDCAを年間スケジュール表に落とし込む
小規模農家でもPDCAを回すには、年間スケジュール表を作ると非常にわかりやすくなります。
以下は1反規模の例です。
| 月 | 作業内容(Do) | 記録・チェック(Check) | 改善ポイント(Act) |
|---|---|---|---|
| 1月 | 土壌分析・肥料計画(Plan) | 前年の収量・品質を確認 | 土壌改良・肥料配分の見直し |
| 2月 | 苗準備・発芽確認 | 苗の状態・成長速度を記録 | 苗の植え付け時期調整 |
| 3月 | 田起こし | 土の硬さ・水はけ確認 | 深さやタイミングを改善 |
| 4月 | 代かき | 均平・水深をチェック | 中干し・水管理の調整 |
| 5月 | 田植え | 苗の本数・間隔を記録 | 植え付け方法改善 |
| 6月 | 初期管理・除草 | 成長速度・病害虫確認 | 肥料・農薬の適正化 |
| 7月 | 生育管理 | 穂数・分げつ数を記録 | 水管理・追肥タイミング見直し |
| 8月 | 中間評価 | 病害虫・台風被害をチェック | 防除計画・倒伏対策 |
| 9月 | 収穫前準備 | 乾燥施設・機械の点検 | 作業順序・人数調整 |
| 10月 | 稲刈り | 収量・整粒率を記録 | 刈取り方法・乾燥温度の改善 |
| 11月 | 乾燥・籾すり | 水分値・品質確認 | 乾燥設定・籾すり順序の見直し |
| 12月 | 年間総括 | 売上・経費・労働時間を確認 | 翌年計画に反映 |
◆ PDCAを回すときのポイント
1. Plan(計画)は数字で見える化
- 苗の数量、肥料量、作業日程を事前に決めることで無駄を減らせます。
2. Do(実行)は記録を重視
- 作業だけでなく、日付・数量・天候・作業時間なども記録することが大切です。
3. Check(評価)は客観的に
- 収量や品質だけでなく、コストや労働時間も評価対象にします。
4. Act(改善)は小さな修正でOK
- 大きく変えず、少しずつ次の年度に反映することで安定した改善が可能です。
◆ PDCA活用のメリット
- 収量と利益の安定化
→ 作業ごとに振り返ることで問題点を早期発見可能 - 作業効率アップ
→ 年間スケジュール表をもとに作業順序や人数配分を調整 - 失敗の再現防止
→ 過去の記録を参考にして同じミスを繰り返さない - 経営視点が自然に身につく
→ 数字で管理する習慣がつく
◆ まとめ
小規模農家でも PDCAサイクルを年間スケジュール表に落とし込む だけで、作業効率・収量・利益を大幅に改善できます。
ポイントは 記録を残すこと と 小さな改善を積み重ねること。
毎年このサイクルを回すことで、農業初心者でも無理なく安定した経営を作ることが可能です。


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