結論:余った米は「高く売る」より「価値を落とさない」ことが正解
余った米を前にすると、
多くの米農家がこう考える。
「とにかく売らなきゃ」
「安くても現金にした方がいい」
でも結論から言うと、
余った米は“高く売る”より“価値を落とさない”選択の方が正解。
特に小規模米農家では、
無理な販売が一番の損失になる。
前提:なぜ「余る米」が発生するのか
まず整理しておく。
余る理由はだいたいこの3つ。
- 想定より収量が多かった
- 自家消費を見積もりすぎた
- 販売先が確保できていなかった
ここで重要なのは、
余った=失敗ではないということ。
問題は、
余った後の判断。
選択肢整理:余った米の主な処理パターン
小規模米農家が取れる選択肢は、主に4つ。
| 選択肢 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 自家消費を増やす | 確実に得 | 消費量に限界 |
| 知人・親戚に譲る | トラブル少 | 現金化できない |
| 直販する | 利益が出やすい | 手間がかかる |
| 安く売る | すぐ処分できる | 価値を下げる |
ここからは、
どれが正解で、どれが危ないかを順に見ていく。
解説①:自家消費を無理に増やすのはNG
一番ありがちなのがこれ。
「余ってるし、しばらく米は買わなくていい」
「多少古くなっても食べればいい」
でも、自家消費には上限がある。
- 食べきれない
- 古米になって味が落ちる
- 結局ストレスになる
自家消費は
最初に決めた量までが一番効率がいい。
余った分まで抱え込むと、
価値が下がっていくだけ。
解説②:知人・親戚に譲るのは「かなり正解」
現金にはならないが、
精神的に一番ラクで、トラブルが少ないのがこれ。
- 品質に文句を言われにくい
- クレームがほぼない
- 人間関係のプラスになる
特に、
- 端数
- 規格外
- 古米になりかけ
こういう米は、
無理に売るより譲った方が結果的に得。
「売れなかった失敗」ではなく、
信頼を配ったと考えた方がいい。
解説③:直販は「余り米処理」ではなく別枠で考える
ここが重要。
直販は、
- 余ったからやる
- とりあえず出す
これをやると、ほぼ失敗する。
直販は、
- 量
- 品質
- 対応
すべてが揃って初めて成立する。
つまり、
直販は「余った米の逃げ道」ではない
最初から設計するもの
余り米を直販に回すなら、
- 数量限定
- 知人経由
- 価格を下げない
この条件は最低限必要。
解説④:一番やってはいけないのが「安売り」
小規模米農家が
一番損をする選択がこれ。
- 相場より大幅に安く売る
- まとめ売りで叩かれる
- 自分で価値を下げる
安売りすると、
- 利益が出ない
- 次も同じ価格を求められる
- 「あの人は安い」という評価が残る
しかも、
一度下げた価格は、二度と戻らない。
余り米を安く売るくらいなら、
譲った方がまだマシ。
小規模米農家にとっての「現実的な正解」
ここまでをまとめると、
優先順位はこうなる。
- 最初に決めた分だけ自家消費
- 端数・余剰は知人・親戚へ
- 直販は別枠で少量・高品質
- 安売りは最後まで避ける
ポイントは、
余った米を「処理」しようとしないこと。
余った時点で、
- 価値を守る
- 無理に現金化しない
これが一番損をしない。
まとめ:余った米で、農家の姿勢がバレる
余った米の扱い方には、
その農家の考え方がそのまま出る。
- 焦って安売りする人
- 冷静に価値を守る人
小規模米農家にとって大事なのは、
- 全部売ること
- 取りこぼさないこと
ではない。
損を広げないこと。
余った米は、
- 失敗の証拠ではない
- 判断力を問われる場面
ここを間違えなければ、
米作りはちゃんと積み上がっていく。

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